不妊治療には助成があると聞きましたが、どのような人が対象ですか?
特定不妊治療(体外受精・顕微授精)への助成があります。所得額や治療を受けた医療機関、年齢制限など諸条件があります。
また、各自治体独自に不妊治療費の助成がありますので、まずは問い合わせてみましょう。
不妊治療と仕事の両立はできますか?
不妊治療を受けながらお仕事をされている方もいらっしゃいます。
医師から指定された日時に予定を調整するのが難しいなど、悩みに直面される場合もあります。
治療は、あくまでも患者さんの身体のリズムに合わせて進みます。妊娠された後のことも考え、それぞれの職場の制度など調べておくことをお勧めします。
はじめて受診するときは、どの時期に受診したらいいですか?
受診する時期は問いません。月経の状態や排卵の確認のために、基礎体温表を2~3か月分記録してお持ちください。
いつから不妊治療を考え始めたらいいですか?
妊娠を望んで定期的にセックスをしていてもすぐに妊娠するわけではありません。
カップルが積極的に妊娠を望むのであれば、半年程度を目安に基本的な検査を受けてみることを考えてみましょう。
不妊症とはどういうものですか?
一般的に不妊症といわれるのは、「妊娠を望み、1年以上避妊しないで夫婦生活を営んでいても妊娠に恵まれない場合」をいいます。
妊よう性(妊娠しやすさ)の程度はカップルの年齢などいろいろな状態によって影響されます。
風疹ワクチンのことがよくわかりません
患者さまの状況によって対策は異なりますので、お子様を設けたい希望がある方はご相談ください。
妊婦さんはインフルエンザの予防接種はしたほうがいいのですか?
インフルエンザの流行期には妊婦さんは、ワクチンの接種をお勧めします。妊娠初期から出産後授乳期を含め、妊婦さんや授乳婦さんがインフルエンザで体調を崩したり、治療薬を内服することによる影響の方が、リスクが大きいからです。
低用量ピルって大丈夫なの?
副作用や安全性への懸念があったピルですが、様々な厳しい審査を経て、安全性がかなり高くなっています。低用量ピルは、女性自ら選択できる避妊法であり、パートナーと対等な性の営みを持つことができます。また、ピルを服用するためには、医師の処方が必要で、医師による女性の健康管理が可能となります。そのため、性感染症や子宮・乳がんなどの検査検診が容易に行われ、早期発見・早期治療につながるという利点もあります。
確実に避妊を行うことができ、不妊にならない為の避妊法としては重要な位置づけにあるものだと考えています。
不妊にならない避妊法ってあるの?
不妊にならないための避妊として第一に考えなければならないのは、自らの性の健康を主体になって考え見つめることが大切です。産む、産まないを決めるのは自らであり、自身が主体となった避妊法を選択することが重要です。
避妊法はさまざまありますが、女性主体でできる避妊法としては、低用量ピル、子宮内避妊具(IUD)、女性用コンドームなどです。
男性主体とはなりますが、性感染症予防の観点からはコンドームが有効であると考えられます。
生活習慣病の男性への影響
生活習慣病が関与する男性側の生殖機能障害として勃起不全が最もよく知られています。
一方、造成機能障害との関連については不明な点が多くありますが、影響も示唆されています。
生殖機能への生活習慣病の影響
食生活の欧米化による肥満や、ダイエット志向による痩せなどの生活習慣病が性機能に大きく影響すると言われています。
肥満の場合では多嚢胞性卵巣症候群のリスクが高く、痩せ過ぎの場合は無月経や無排卵といった影響があると言われています。
どのくらいなら飲んでもいいの?
健康的な飲酒は、節度ある飲酒は1日に日本酒なら1合程度、ビールなら中ビン1本程度、ウイスキーはダブル1杯、ワインならグラス2杯程度だといわれています。
飲酒をするときは必ず何か食べるようにするとアルコールの影響が緩和されます。また、週に2回は休肝日を作ること、月に1週間は休肝週を作ることでアルコールの影響が緩和されます。
飲酒と不妊との関係性は?
一般にアルコールの飲み過ぎは卵巣機能不全をもたらすといわれていますので節度ある飲酒を心がけることが大切です。
受動喫煙も不妊と関係するの?
夫がタバコを吸う女性は、本人が吸わなくても喫煙する女性と同程度に体外受精の妊娠率が低いことが分かっています。
妊娠を希望する場合は、女性だけでなく夫を含めた家族の配慮や禁煙が重要な鍵となってくるといえるでしょう。
喫煙と不妊の関係は?
喫煙は女性の生殖年齢を10歳老けさせると言われている程です。
タバコは卵巣に有害な働きをする事が指摘されており、卵巣機能低下や閉経の早期化、喫煙者と非喫煙者では体外受精の成功率が約半分になると言われています。また、生理痛、うつ、イライラ感、頭痛などの月経症状を増加させる可能性もいわれています。妊娠を望まれる方は早めに禁煙をすることが大切だと考えます。
妊娠中にやせているのも問題なの?
痩せ過ぎの方の妊娠では子宮内での胎児の発育制限の程度が高くなり、低出生体重児で出産する可能性が高くなります。
低出生体重児が成人になると生活習慣病になりやすいといわれている為、適切な体重コントロールを行っていく事が大切です。
やせていると不妊になりやすいの?
近年のダイエット傾向で痩せすぎている女性が増加しているといわれています。痩せすぎていると、無月経や無排卵になりやすい為に、不妊につながると考えられています。
肥満は治療が必要?またどんな治療をするの?
医師が治療が必要だと判断した場合、治療を開始していく事になります。
日常運動をされていない方は、散歩や歩行をし運動習慣をを身につけていく事でリバウンドを予防します。また、医師や管理栄養士が食事についてのアドバイスを行っていきます。高度肥満の方に関してはお薬との併用なども含め適切な治療を行っていきます。
ご自身で無理な減量はせず、医師と相談をしながら進めていくのがいいでしょう。
肥満は不妊になりやすいの?
肥満は不妊の原因になるだけでなく、月経異常、不妊、妊娠・分娩異常が増加するといわれています。
肥満の方はホルモンバランスが崩れやすく、排卵障害を引き起こしたり、妊娠後も妊娠高血圧や妊娠性糖尿病などのリスクにもつながりやすくなります。
ストレスへの対処
カフェインやニコチンなどの刺激物をできるだけ控え、気持ちを外部に解放することが大切です。
ストレスを軽減する運動やヨーガ、趣味の時間等を持ち、心身をリラックスできる環境をつくっていきましょう。
気持ちを外部に開放するために、カウンセリングやサポート・グループを活用するのも有効です。
ストレスと不妊との関係は?
現代社会には、社会環境や対人関係などさまざまなストレスが存在しており、不妊を引き起こす要因となりうると考えられています。
急性的なストレスでは、心拍数・呼吸数・血圧の増加や発汗、皮膚の冷感などの症状がみられ、慢性的なストレスでは免疫機能の抑制や抑うつなどの症状がみられることがあります。
加齢に伴う卵子の変化とは?
女性の年齢の増加に伴い、卵巣内で卵子が老化すると、染色体異常の増加や質の低下などが増加すると考えられています。
不妊症かどうか検査を受けた方がいいの?
35歳以上で妊娠を希望する場合は、早めに専門医を受診し、卵巣予備能、排卵の有無、子宮・卵管の検査や夫の精液検査などをうけられることをおすすめします。
妊娠は何歳頃までできるの?
女性の妊娠する能力は、20代後半より徐々に低下しはじめ、30代後半から急激に低下します。40歳をすぎると著しく低下し、50代では月経があったとしても可能性はゼロに近いと考えられています。
不妊治療は受けてみたいですが、薬の副作用が心配です。
お薬を使う場合は主に排卵誘発剤を使用するケースです。排卵誘発剤の副作用は主に双胎(ふたご)や卵巣の腫れなどが挙げられます。
両方とも発生頻度はとても少ないです。
お薬の使用中は、経過を医院で観察しながら副作用の発現には充分な注意をしていきます。
不妊の治療は、必ず排卵誘発剤を使用するんですか?
まず、基礎体温を見せて頂いて自然排卵が予測できそうかどうかを拝見してからお薬を使うかどうかご相談して決めていきます。
最初の不妊の相談に伺うには夫婦で行かなければなりませんか?
基本的に治療を受けられるご本人さまにご来院頂ければ大丈夫です。
赤ちゃんが欲しいと思って1年ほどになりますが、まだ赤ちゃんができません。 病院に相談したいとおもいますが、『不妊治療』になるのかと思うと大変そうだし不安です。
早くお子さんを授かりたいと思うと、いろいろ不安になりますね。
医学的には避妊をせずに性交渉のある状態で2年程度経過しても妊娠しない状態を『不妊症』としています。
ただし、それぞれの患者さまの状況によってはこの限りでない場合もありますので、心配なときはご相談にきていただくのがよいと思います。
「受診に行ったら治療が始まる」わけではありません。基礎体温を参考に自然な妊娠に適した時期を指導するタイミング療法もあります。
お一人で抱え込まず、気軽にご相談に来てください。。